新アーティストブック「First Selection」の魅力
新たなアーティストの才能を発掘し、紹介するアーティストブックシリーズ「First Selection」が、2025年5月2日(金)に創刊します。このシリーズは、各アーティストを1冊にまとめ、選りすぐりの作品ビジュアルとテキストを通じてその魅力を伝えています。今回の第一弾では、川人綾というアーティストにスポットライトが当てられます。
川人綾とは?
川人綾は、現在開催中の「EXPO 2025 大阪・関西万博」で迎賓館に展示されているタペストリーのデザイン・制作監修を行い、注目を浴びているアーティストです。また、東京・銀座のロンシャン ラ メゾン 銀座店での店内壁画制作にも携わるなど、国内外でその名が知られています。彼女の作品は、脳神経科学を研究する父から影響を受けた視点と、自身が研究するテキスタイルへの関心から生まれるユニークなスタイルが魅力です。
グリッド・ペインティングの手法
川人の作品は「グリッド・ペインティング」と呼ばれる手法で制作されています。この技法では、5ミリ四方の小さなグリッドを手作業で描き続け、色を何層にも重ねていきます。コンピュータを使えば簡単に制作できるようなデザインも、彼女はあえて手描きで丹念に仕上げ、そこから生まれる微細な「ズレ」に温もりや心地よさを乗せています。実際に作品に近づいて見ることで、目に見える印刷物では味わえない、アートとしての真髄を感じることができます。
「First Selection 川人綾」の内容
本書は、川人が手がけた約50点の作品画像と展示風景を収録しており、初期作品から最新作までが一堂に会します。作品全体図とそのディテールを交互に見比べられるページデザインが採用され、ビジュアルと専門的な解説テキストの両面からアーティストの魅力を深く掘り下げています。そのため、アート初心者から愛好者まで楽しめる内容となっています。
また、ポーラ美術館の主任学芸員、内呂博之氏による論考も収録され、多角的な視点から川人綾のアートの魅力について知見を深めることができます。
個展開催情報
書籍の刊行にあわせて、川人綾の個展「綴るひかり」が2025年5月2日(金)から5月26日(月)まで、京都 蔦屋書店 5F エキシビションスペースにて開催されます。ここでは最新作をモチーフにしたエディション版画付き特別限定版『First Selection 川人綾』も販売される予定です。入場は無料で、アートに親しむ絶好の機会です。
追って、5月31日(土)からは銀座 蔦屋書店のGINZA ART SQUAREでも新作展示が行われることが決まっていますので、詳細は公式サイトで確認を。
川人綾のプロフィール
川人綾は1988年に奈良県で生まれ、現在は京都府に居住しています。2011年に京都精華大学を卒業し、その後パリ国立高等美術学校での留学を経て、2019年に東京藝術大学大学院を修了しました。彼女の作品は、これまで多くの受賞歴があり、特に「野村美術賞」(2018)や「2074、夢の世界 グランプリ」(2017)などがあります。現在も新たな展覧会での発表を重ね、多くの話題を呼んでいます。
書籍情報
- - 書籍名: First Selection 川人綾
- - 発行: カルチュア・コンビニエンス・クラブ
- - 発売: 光村推古書院
- - 価格: 4,500円(税抜)
- - 発売日: 2025年5月2日
- - 仕様: 116ページ、A4変型
この新アーティストブック「First Selection 川人綾」は、アートに興味があるすべての人にとって見逃せない一冊です。興味のある方はぜひチェックしてみてください!